使う力 知識とスキルを結果につなげる (PHPビジネス新書)

使う力 知識とスキルを結果につなげる (PHPビジネス新書)

使う力 知識とスキルを結果につなげる (PHPビジネス新書)


ビジネス書の分野には、ある特定のスキルに関するさまざまな書籍がありますが、それらを学び、実際に"使う"にはどうしたら良いかがまとめられた本です。

本書での「使う力」は「企画力」と「人間力」の2本が柱となっていました。
その「使う力」を因数分解したのが下記の定義1、2。

定義1
【到達目標としての使う力】
 ・情報を加工、統合し意思決定する力
  企画力+(意思決定における)人間力
   企画力=課題設定力
      ×情報収集力
      ×分析力
      ×創造力
      ×統合力
 ・人と組織を動かし結果を出す力
  モチベーション喚起力×規律徹底力×仕組み構築力
     自由        規律
定義2
【入り口としての使う力】
 頭の使い方系のスキル
  ↓
 「ベーシックスキル」 → 構造化系のスキル
  ・ロジカルシンキング
  ・図解の技術
  ・モデル構築
  
 「応用スキル」 → 創造力系のスキル
  ・定量化
  ・グラフ発想
  ・クリエイティブ・シンキング

 心の使い方系のスキル
  ↓
 「ベーシックスキル
  ・プレゼンテーション
  ・ファシリテーション
  ・ネゴシエーション

 「応用スキル」
  ・アクティブ、リスニング
  ・コーチン


上記のように、「到達目標としての使う力」と「入り口としての使う力」に分けられ、実践を通じてそれらを結びつけるために、
 ・企画の中で使う力を伸ばす
 ・会議とコミュニケーションの中で使う力を伸ばす
事を意識すると良いとそうです。
このつなぎの部分は、「日常の仕事の中での使う力」と定義されています。

「使う力」を伸ばすには、どうしても経験の蓄積が必要なのだが、きちんと意識して経験を積む人と、何も考えずに仕事に追われていく人では、経験の質が大きく違ってくる。


定義1、2の各スキルを身につけるポイントや、参考書籍等もあげられているのが良かったです。


そういえば、以前読んだ同じ著者の「戦略脳を鍛える」の巻末で、今後は「知識の使いかた」についての本を出したいと書かれていたのを思い出しました。
それが、この本という事だったようです。