#18

なぜ、あの会社は儲かるのか?

なぜ、あの会社は儲かるのか?

コンセプトは「最後まで読み通せる会計の本」だそうです。
経営戦略がどのように会計に反映されているかを、実際の事例(各企業の公開データ)を使い、その「儲けの構造」を解説している本です。
とても、面白い本でした。


・差別化、高級化は利益率が高いは×
 → ユニクロのほうが伊勢丹より、東横インの方が帝国ホテルより利益率が高い

・単品の競争から、ビジネスモデルの競争の時代
 → 「損して得をとれ」キャノン、NTTドコモ

・ポイント制は、顧客の囲い込みと利益に貢献しているか?
 → 固定費の比率の高い企業は、拠出費用が少なく利益に貢献
   固定費の比率が低い企業は、"利益の持ち出し"

・製品寿命を向かえた後はどのように生き延びるか?
 → 製品ポートフォリオ、グループ経営
   (吉野家、富士写真フィルム、古河グループ

・小さい企業が大きい企業を、赤字企業が黒字企業をM&A
 → 楽天の急成長の仕組み
   シナジーを実現できるかどうかは、財務諸表にあらわれない
   事業の"近さ"が重要

経営資源の持ち方いろいろ
 → 現金持ち(任天堂)、バブル期:土地持ち(鉄道会社)、株式持ち
   視点をどこに置くかで、市場の評価が変わる
   株主価値向上の視点では、現金や土地持ちは非効率な経営として好かれない